ハードディスクの整頓をしていたら、『リリー』が入っていたので、ついつい見てしまいました。
この映画はミュージカルの殿堂MGM(MGMのMはミュージカルのMと言われていたそうです)製作ですが、当時のほかの大作に比べると小品の部類になると思います。MGMのミュージカルといえば豪華な歌舞ナンバーが必須ですが、この映画にはほとんどないんです。書割の前でヒロインが擬人化した人形と踊る幻想的なシーンぐらいでしょうか。その演出はミュージカルタッチで、すてきなんですけれど。人形と踊るうちに人形遣いと愛を語らうダンスに……。
フランスの田舎町にやってきたサーカスが舞台なので、おもちゃ箱みたいなセットがかわいいのです。
ヒロインのレスリー・キャロンのファニーな魅力も童話のようなこの映画にはまっていてキュート。